アジアトライアスロンパラ選手権(2021/廿日市)平出優人さん(PTS5)

2021年4月24日(土)、広島県廿日市市で「アジアトライアスロンパラ選手権2021廿日市」が開催されました。新型コロナウイルスの影響で多くの大会が中止や延期となる中、万全な感染対策のもとで実現した貴重な国際大会です。本レポートでは、PTS5で出場した平出優人さんの視点から、大会準備やレース当日の様子、そして大会を終えての振り返りをお届けします。

大会概要

大会名:アジアトライアスロンパラ選手権(2021/廿日市)
開催日:2021年4月24日(土)
開催地:広島県廿日市市
競技:スイム750m(1周回)、バイク20km(4km×5周回)、ラン5km(1.6km×3周回)

PTS5とは?

PTSは、パラトライアスロンのクラス分けのひとつで、スタンディング(立位)で競技を行う選手が対象です。数字が小さいほど障がいの程度が重く、大きいほど軽度になります。

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レースレポート

  • 現地での生活

    4月20日に広島入り、レース翌日25日朝まで隔離生活となりました。現地入り前から何度もコロナのPCR検査を受ける必要がありました(合計7回!)。

    現地ではトレーニング以外基本的に部屋にこもりっきりで、自分の部屋内とトレーニング時間以外は常にマスク着用するよう指示がありました。3、2日前にバイクトレーニングが1時間ほど。前日に試泳とジョグ。それ以外は部屋で軽く筋トレしたりして過ごしました。

    食事はお弁当のため好きなものを選んだりはできず(持ち込みは可)、量の管理も難しかったです。美味しいものが沢山出てきたのですが、引きこもり生活だったので普段以上に動かず、少しエネルギー取りすぎたかなと思います。

    現地入りする前の移動と待機時(屋外)は他の選手と話す機会が多かったので、普段のトレーニング内容の話だったり、バイク機材、ウェットスーツの仕様だったり、結構長い時間待たされましたが、思いの外時間は早く過ぎて行った様に思います。有益な情報を得ることができたかなと思います。とにかく皆さん仲がよい印象でした。ただホテルに入ると隔離のためほぼ交流する機会はありませんでした。
  • クラス分け

    国際大会は今回が初出場だったため、これまでにクラス分けを受けていませんでした。今回は書類と提供したスイムとランの動画でひとまずPTS5に振り分けられたようです。正式には実際に障害の状態を見て分けられるため、このままの可能性もありますし、1つ重いクラスになる可能性もあるようです。この辺りもコロナの影響もあったのかなと思います。
  • 現地でのレースに向けての準備

    コロナの影響で大分制限がありました。レースについてはオンラインでの説明会となり、バイク、ランの試走はなく、バイクコースは自動車からの映像の共有と、前日にバスで走って確認するのみでした。スイムは前日に試泳が出来ました。水温が低くかなり冷たかったので慣れるまで心臓ばくばくで手足が結構冷えました。ただ前日に慣れたので本番は思ったより大丈夫でした。
  • スイム

    入水するとやはり冷たかったですが、試泳もあったのでまずは落ち着いて泳げました。ただ、オープンウォーターでの練習が出来ていなかったのもあり、ほぼ1人で泳いでしまったことでブイを遠回りして、潮にも流されてしまったことはロスに繋がったと思います。
  • トランジション

    初めてエイジではないトランジションエリアを使用しましたが、広い!マットもしっかり敷かれているので走り易いですし、痛くないですね。これまでのレースを考えるととスムーズに行ったかなと思います。
  • バイク

    途中に結構な上りがあるのですが、それ以外は行ったり来たりの周回コース(5周)。登り終わって下ったら直ぐに折り返しだったので思った以上にスピードに乗りづらいコースという印象でした。落車しないようにだけは気をつけて走行しました。Uターンが苦手なので改めて基本的な技術を高めなければと思いました。
  • ラン

    周回コース(3周回)のほぼフラットなコースでした。もう少し最初から飛ばせば良かったのですが、最初思ったよりペースが上がらなかったのは残念でした。後半にかけてペースアップしたもののちょっと悔しいなという感想です。

トライアスロンの難しさを感じました。3種目とももう少し何かできた様な気もしますが、今のトレーニング内容を考えるとやはり実力通りの結果でしょうか。今回、経験を積めたこと、人との繋がりが広がったことは大きな財産になると思います。課題や改善点は多くあるので引き続き取り組んで行きたいと思っています。

表彰式 中央:1位 梶鉄輝さん 左:2位 佐藤圭一さん 右:3位 平出優人さん

最後ですが、まずはこの場を借りてトレーニング時間をくれる家族に感謝を述べたいと思います。またコロナ禍の中、大会を準備運営して頂いた関係者の皆様、以前より練習会などを通じて活動を支えて下さっている近畿のトライアスロン協会の皆様に厚く感謝したいと思います。

なお、今大会は各部門のレースが You Tube でライブ配信されました。今回、パラ部門の完全生配信が国内で初めて実現!オリンピアンによる解説も好評で、今後も継続されることを期待しています!

まとめ

パラトライアスロンは、障がいの有無ではなく、新しい可能性に挑める場所だと感じています。このレポートを読んで「自分も挑戦してみたい」と思ってくれる人がいれば嬉しいです。不安があっても、まずは一歩を踏み出してみてください。その一歩が、新しい景色を開いてくれるはずです。

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